NURO光でASUSルーターを追加して2重ルーターにして使う
(2022-04-18)色々試して分かったことがあるので内容の一部を追加や変更を行いました。
ルーター機能が解除できないNURO光のF660AにASUSのRT-AX86Uをルーターモードで追加(ルーターが2重の状態)して、高性能なルーターの性能や機能が発揮できるようにしたので、その設定を紹介します。同じ管理画面が使われているASUSの他のRTシリーズも設定は同じです。設定項目が少なくなるシリーズだと同じ設定ができないかもしれません。
問題点は、F660Aと追加したルーターが1GbpsのLANで接続となるので、NURO光の下り最大2Gbpsの恩恵が無くなってしまいます。F660AもそれぞれのLAN接続は1Gbpsですが、複数の機器で同時にインターネットを使用している場合に、全部合わせて最大2Gbpsとなります。
NURO光のルーター機能付きONUは、ルーター機能を停止できないため、追加する側のルーター機能を使わないブリッジモード(AP/アクセスポイントモード)で使うか、ONU側のルーターとは別のネットワークを構築する2重ルーター(ONUのルーター+追加したルーター)で使うことになります。
WiFiを新しくしたいという場合は新しいルーターをブリッジモード(WiFiアクセスポイントモード)で使用しても恩恵があります。F660Aはルーター機能(NAT)を停止させることはできませんがWiFiの電波は停止させることができます。
ONUのルーター+ブリッジモードで使う場合は、WiFiとLANポートの接続以外の処理はONUの処理能力に依存するので、高性能なルーターを使ってもWiFiの電波や接続が変わる以外のメリットがなくなってしまいます。
追加したルーターをメインで使うためのF660Aの設定
RT-AX86Uに貼られているラベルからMACアドレスをメモします。
MACアドレスはルーターの管理画面の「AiMesh-RT-AX86Uのネットワーク-ルーター情報」でも確認できます。
F660AのLANポートとRT-AX86UのWANポートを1Gbps対応のLANケーブルで接続します。
F660Aの設定のアプリケーションのDMZを有効にして、RT-AX86UのMACアドレスを登録します。これでインターネット側から流れてくる通信がASUSルーターに届くようになります。
F660AにはMACアドレスでの登録ができるのですが、無い場合はASUSルーターにDHCPでの固定IPを割り当ててIPアドレスで指定します。この場合はIPv6も転送されるように設定しないとIPv6が使えなくなるかもしれません。 IPv6は指定しなくても問題は起きていないので私は設定なしで使用しています。
ここでMACアドレスを指定するのではなく、ネットワーク-LANの「DHCP固定アドレス割当」に登録して、そのIPアドレスを指定するのが一般的なのでそちらでも良いです。こちらの方がMACアドレスでIPアドレスを固定できるので安心かも。
ここではF660Aが管理するアドレスグループは192.168.10.xとしていますが、環境により192.168.1.xなど異なります。
DNSサービスを指定したい場合は親ルーターのF660Aに設定します。設定箇所は「アプリケーション-DNSサービス-DNS」にアドレスを入力します。
接続している機器をASUSルーター側に接続して、NURO光側のルーターには追加したASUSルーター以外に何も接続しない状態にします。(ネットワークが分かれていても問題ないならF660A側の接続も一応使えます。IoT家電などは同じネットワーク上に無いと操作ができなくなります。)
F660AのDMZで2台目のルーターに通信を流すようにしていますが、FF660Aのルーターも動作しており、F660AのIPアドレスのグループと追加したルーターのIPアドレスのグループが分かれます。F660Aに接続した端末(ルーター含む)はFF660A側で管理されます。追加したルーターで管理したい端末は追加したルーター側に接続する必要があります。F660Aに接続した端末と追加したルーターに接続した端末はネットワークが異なるのでお互いに接続することは簡単にはできません。LANポート数が足りないという場合はスイッチングハブを使うのが良いです。
ASUSルーターをメインで使うための設定
ASUSルーターに接続して[ http://router.asus.com/ ]にログインして設定画面を開きます。
ローカルネットワーク上にASUSのルーターが繋がっているとこれで接続できますが、どこにも繋げていない状態でスマートフォンで背面のラベルのQRコードを読み込んで直接WiFiで接続して設定することもできます。
初期設定のユーザー名とパスワードは忘れないように。設定画面へのログインに必要です。忘れた場合は工場出荷状態に初期化することになります。リセットボタンの長押しで初期化できますが、できなかった場合は公式FAQを参照してハードリセットを行います。
・https://www.asus.com/jp/support/FAQ/1039074/
WANにあるインターネット接続のWAN 接続タイプを[自動IP]にします。これでF660Aを介してインターネットに接続することができます。
IPv6にある接続タイプを[PassThrough(パススルー)]にします。IPv6のDNS設定をDNS サーバーに自動接続するを[有効]にします。これでIPv6の接続ができるようになります。
DNSサーバーを指定したい場合はインターネットゲートウェイの親ルーター(ここではF660A)に設定します。子ルーター(RT-AX86U)に設定すると通信トラブルが増えてしまいます。
WiFi接続を引き継ぎたい、互換性を重視したい場合
ワイヤレスにある全般のスマートコネクトを[OFF]にします。
認証方式を[WPA/WPA2-Personal]に変更します。WPA暗号化方式を[TKIP+AES]に変更します。
ネットワーク名(SSID)とWPA-PSK暗号化キーをF660Aと同じにします。これで、端末のWiFi設定を変更すること無く、新しいルーターのWiFiに接続されるようになります。WEPには対応していないのでWEPにしか対応していないニンテンドーDSなどのWiFi機器は接続できません。WEPはF660Aでも非対応なのでここでは関係ないですね。
F660Aのネットワークの無線LANをOFF(有効のチェックを外す)にして電波を止めます。
SSIDが異なる場合は電波を止めず2つのルーターを選んで接続することができますが、電波が混雑して不安定になってしまう原因となります。特に減衰しにくい2.4GHz帯では複数の家庭のルーターの電波で混雑しているアパートなどでは近隣とのトラブルになりかねないのでご注意ください。
スマートコネクトは2.4GHz帯と5GHz帯の認証を1つにまとめることができます。これは、同じ接続設定で繋がりやすい方に繋がるというメリットがあります。問題が無ければスマートコネクトを有効に、問題がある場合は無効にするのが良いです。5GHzに対応していない機器の場合は2.4GHzでしか接続されません。
WiFiの5GHzと第5世代移動通信の5Gは全くの別物です。WiFiの5GHzは電波の周波数を表し、5Gは移動通信の規格が第5世代のものを表しています。
インターネット側からアクセスしたい場合
DHCPサーバーの固定割当設定を有効にして、アクセスしたい機器をDHCP固定割当IPアドレスに登録します。
開放したいポート番号をWANのポートフォワーディングに登録します。UPnPもあるのですが、ルーター側で一部のポート番号が予約されているのか上手くいかなかったので、UPnP頼みでは無くポートフォワーディングに登録したら大丈夫でした。
Synology DiskStation(NAS)を接続しているのでルーターのUSBアプリケーション機能はすべて無効にしています。
NAS等でDDNSでドメイン名を設定している場合は、ドメイン名でネットワークにアクセスできます。ルーターにもASUSのDDNS機能があるのですが、こちらは2重ルーター状態では機能しないようです。
設定すればOpenVPNでの接続もできました。
確認できた問題点
Switchbotでの問題-解決
スイッチボットハブミニがルーターに接続できている場合、スマホ画面でハブミニの接続ができてないときはスマホを再起動すると正常になることがあるのを確認しました。親ルーターF660AのWiFiを使わずに子ルーター RT-AX86Uへの接続で使えています。
ルーターに接続ができていても、ハブミニがスマホでBluetooth接続となっている場合はシーン設定が動作しません。スマホで見たときにハブミニがクラウドに接続できているときはシーン設定が正常に動作しています。
画像はハブミニがBluetooth接続で使える状態ですが、インターネットには接続できていません。温度計はBluetooth通信しかないので、ハブミニがBluetooth接続になっているときは温度計もBluetooth接続となります。旧製品のプラグはWiFi接続しかないので、ハブミニとは別にインターネットに接続ができています。
この状態ではハブミニがクラウドに接続できていないので、ハブミニを介したシーン設定が動作しません。
ルーターに接続されているクライアントのリストを確認するとハブミニがルーターに接続されていることを確認しました。
スマホを再起動すると以下の状態になりました。
ハブミニがプラグと同じにクラウドに接続されて、温度計もハブミニ経由でクラウドに接続されました。この状態ならシーン設定が正常に動作します。
なぜスマホの再起動で変わるのかは不明です。何らかの理由で通信が切れたときに、Bluetoothで接続できるならBluetoothに接続されてそのままになってしまうのかもしれません。ただ、それならばルーターに接続されているのが謎ですが。スマホはWiFiやBluetoothのON-OFF-ON切替では変わらず、スマホを再起動すると接続が直ることが分かりました。
同じルーターに接続しているプラグではこの問題は起きてません。
Switchbotでの問題
上記で解決できましたが、解決できない場合はこちらの方法が使えます。
Switchbot スイッチボット ハブ(ミニ)でRT-AX86UのSSIDに繋げるとインターネットに接続できず使用できないことを確認しました。
F660AのSSIDでは正常に使えています。スマートプラグRT-AX86UのSSIDで使えているのにいろいろ試しましたが解決方法が見つからず、スイッチボット ハブミニのみF660Aに接続。ハブミニはローカルネットワークでは無くクラウドを介して動作するので、ネットワークが異なっていてもスマートプラグや温湿度計と連携して使えています。
スイッチボット 温湿度計は単体ではBluetooth接続なので問題なし。ハブと連携することで温度によって他のスイッチボットを操作できます。
WiFiコンセントのスマートプラグはWiFiで接続するのでクラウドとの接続ができないと表示が消えます。WiFiですがRT-AX86Uへの接続で問題なし。
スイッチボット ハブミニ、RT-AX86Uからインターネットのクラウドへの接続ができないのでF660Aに接続して使用。
F660A 2.4GHz スイッチボット ハブの接続先。
RT-AX86U 2.4GHz/5GHz それ以外の接続先。
2.4GHzの電波は他の家庭と混雑しているので、chを分けずにRT-AX86UとF660Aを同じ帯域で重ねて使用しています。
この方法で今のところ2.4GHzで接続ができないなどのトラブルは起きていません。チャンネルが空いているならば分けた方が良いです。